ワインのヴィンテージとは?古い方が良いの?

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ワインを選ぶ上で、多くの方がチェックするであろうポイントが、「ヴィンテージ」です。

ワインの品質は、生産国やブドウ品種、また生産者の哲学や醸造方法などによって変わりますが、ヴィンテージもひとつの要素になります。

しかし、頭では分かっていても、そもそもヴィンテージとは何なのか、古ければ良いのかなど、ヴィンテージにおける疑問は意外に多いものです。

本記事では、ワインのヴィンテージについてあらためて解説してきましょう。

ワインのヴィンテージとは

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ワインを語る上で、ヴィンテージは切っても切れない関係です。

ワイン通の方であればヴィンテージは理解できるかもしれませんが、ワイン初心者の方は、「古い」といったイメージで捉える言葉でしょう。

またワインがつくられた年といったことで理解している方もいます。

基本的にはそうなのですが、具体的にヴィンテージとは、「ワインに使用されているブドウが収穫された年」を意味しており、2021年ヴィンテージのワインがあった場合、2021年に収穫されたブドウでつくられたワインといった意味になります。

基本的に収穫されたブドウはその年に仕込まれますが、使用量が最も多いブドウのヴィンテージがラベルに記載されることもあるため、全てのブドウが記載ヴィンテージではないこともあります。

ヴィンテージが古い方が良いのか?

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ヴィンテージの話になると、大抵は古さが焦点となり語られることが多い傾向です。

同じ赤ワインであっても、2022年ヴィンテージのものと、2019年ヴィンテージでは、たしかに後者が熟成していて美味しそうなイメージを与えるでしょう。

しかし、ヴィンテージが古いから美味しいとは限らず、そのワイン自体の性質によっても大きく変わります。

ワインは熟成能力のあるお酒ですが、どんなワインでも数十年以上の熟成に耐えるわけではありません。

例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンやテンプラニーリョ、ネッビオーロをはじめとした、熟成能力が高いと呼ばれるブドウは、タンニンと酸が豊富であり、それがあるからこそ熟成に耐えられます。

一方、あまりタンニンが強くないワイン、酸も穏やかなワインの場合、いたずらに熟成するとコクや力強さ、複雑性がなくなり、ただの酸っぱいワインになってしまう恐れがあるのです。

そのため、下手にヴィンテージが古いからといって、手放しに喜ぶ行為は避けた方が無難かもしれません。

ヴィンテージがないワインはダメ?

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世界中の高級ワインには、基本的にヴィンテージが記載されています。

ロマネコンティやシャトーラフィット、オーパスワンなど、一度は耳にしたことがある超高級ワインは、必ずヴィンテージが記載され、その年によって価格も変わってきます。

高級シャンパーニュも、ヴィンテージが記載されているものが特別視されていますし、高級ワインにヴィンテージが記載されているといっても間違いではないでしょう。

一方、ノンヴィンテージと呼ばれているワインの場合、品質が低いといったイメージを持たれている方もいるかもしれません。

たしかに、昔収穫したブドウ果汁をアルコール発酵させるといったワインも多いですが、逆にノンヴィンテージでしか出せない味というものもあります。

例えば、シャンパーニュはノンヴィンテージが基本であり、さまざまなブレンドを経た上で、そのメゾンの味わいを生み出しています。

ブレンド力が試されるため、ある意味でノンヴィンテージを好む生産者もいるほどです。

このように、ヴィンテージだからイイ、ノンヴィンテージは悪いといったわけではないことも覚えておきましょう。

まとめ

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ワインを知る上で、ヴィンテージは必須です。

あらためてワインを知るためにも、ヴィンテージについて深堀りしてみてはいかがでしょうか。