ワイン会でもよく見かけるビオディナミ農法で造られたワインとは?

ビオワイン

ワイン会でも多く見かけるようになった、オーガニックワイン。

オーガニックと一口にいってもその種類は多く、中でも「ビオディナミ農法で造られたワイン」に人気が集まりだしています。

ビオディナミと略されてワインが紹介されることが多いですが、一体このビオディナミとはどういったワインなのでしょうか。ここでは、ワイン会でも使える知識「ビオディナミワイン」について考えていきたいと思います。

ビオディナミとは?

ビオワイン②

オーガニックワインの中には、ビオディナミと呼ばれるワインが存在します。

まず、オーガニックワインは定義的に有機農法で栽培されたブドウを、EUの法律など各認証団体の規定に則って醸造されたワインのことです。

ビオディナミもそのオーガニックワインに包括されているのですが、より厳格かつ独特なルールの上で造られたワインになります。

ビオディナミ農法について

ビオワイン③

ビオディナミは、ワインの名前ではなくあくまで農法のことを指しています。

そのため、ビオディナミはワインのそのものではなく、「ビオディナミ農法で栽培されたブドウを使ったワイン」と表現するのがよいでしょう。

そもそもビオディナミ農法とは、有機栽培の一種で、農薬と化学肥料を使わない厳格な農法。

さらに、天体の動きとの調和、動物との共生、独自の調合剤の使用を特徴した独特の農法として広く知られています。

ビオディナミ自体ワインに限ったことではなく、1924年にドイツの思想家ルドル フ・シュナイダーが提唱したもので、今はさまざまな作物に取り入れられています。

「自然な環境で土壌と植物を保全し、価値を与える取り組み」から設立した農法ということで、できるだけ自然環境に近い土壌から作物を自然に生み出すことがもととなっているといえるでしょう。

ビオディナミ農法のメリット

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ビオディナミ農法は、土壌を復活させるといった意味合いからも肥料はビオディナミ農法独特のものを利用します。

さらに天体の動きに合わせた農法だったり、一般的なブドウ栽培とは一線を画す特殊な技術が必要になります。

この農法はまだ科学的に確立されているわけではないものの、世界中の生産者が取り入れており、実際に土壌やブドウ樹によい影響が出るといった意見が少なくありません。

例えば、゙ブドウ樹の抵抗力が高まることでブドウ樹がそれぞれの環境に応じて病害や天候条件に対応するようになったり、土壌が豊になりワインによい影響を与える微生物などが増加するなど、より美味しいブドウが収穫できるといった特徴があります。

ビオディナミ農法で造られたワイン

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ビオディナミ農法から造られたワインは美味しいのでしょうか。

実際、ビオディナミ農法で造られるワインは高級ワインが多く、世界中のワインファンを虜にしているものも少なくありません。

さらに近年、スペインやチリ、アメリカ、オーストラリアなどで手軽に購入できるビオディナミ農法から造られたワインが多く出回るようになり、手軽にこのワインを手に入れることが可能です。

ビオディナミ農法で造られたワインは、どこか繊細さも感じながら味わいがやせ細っておらず、しっかりとした力強い風味を持っているところが特徴です。

ビオディナミ農法の特徴は自然環境を大切にするといった意味や安全性もありますが、やはり最終的に「美味しいワインを生み出す」といったところに軸が定められています。

健全な土壌から美味しいブドウができ、そのブドウをできるだけピュアに醸造する。美味しいワインを手に入れるなら、ビオディナミ農法から造られたワインを選ぶというのもひとつの手段ではないでしょうか。

ビオディナミを選ぶ

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ビオディナミのワインには、ビディナミ農法を実践する生産者団体デメターの認証シールが貼ってあるため売場でチェックすることができます。

また、わからなければワインショップのソムリエに聞くのもよいでしょう。

ワイン会でも多く出回っている、ビオディナミのワイン。