低アルコールワインやノンアルコールワインが人気!日本ではどうなりそう?
低アルコールワインやノンアルコールワインが人気を博しています。
古くはアルコール度数15%を超えるようなワインが多く見受けられましたが、健康意識の変化などからアルコールが低いワインを選ぶ方が増えているといった状況です。
これらワイン市場はこれから活性化すると言われている一方、日本で成功することができるのかは不透明なところがあります。
本当にこれらワインは市民権を得られるのか、その将来性について考えます。
低アルコール&ノンアルコールワインとは?
低アルコール&ノンアルコールワインとは、その名の通りアルコール度数の低いワインとアルコールフリーのワインのことです。
これらはブドウ果汁を絞ったジュースにワイン風の香料をプラスしているわけではなく、あくまで普通のワインと同様に作られ、さまざまな技術でアルコールが除去された上で開発されているワインになります。
低アルコールワインの中には、補糖などをせずにあえて低いアルコール度数のままワインがつくられているものもあるため、低アルコール&ノンアルコールワインと言っても、シンプルにワインと呼べる代物といった見方ができるでしょう。
なぜ人気なのか?
低アルコール&ノンアルコールワインは、明らかに数年前よりも市場シェアを伸ばしています。
その理由はさまざまですが、ひとつにアルコール依存症などが社会問題として浮き彫りになっていること、健康目的でアルコールを控えるあえて飲まない人たちが増えていること、ワインは好きだけれどアルコールが強すぎるために避けている人が多いことなどが挙げられます。
ワインと一口に言ってもアルコール度数はさまざまで、一般的には11%から15%と考えることができるでしょう。
14%というと日本酒程度ありますが、フルボディの赤ワインだと珍しくはない数字です。
そもそも、ブドウがしっかりと熟して糖度が高くなる温暖な産地ではアルコール度数も高くなることがほとんどで、あえてアルコール度数を下げてバランスをとっているワインメーカーも少なくありません。
とはいえ、ビールのアルコール度数が平均して5%から6%であることから、その倍はあるワインは強いお酒と言っても過言ではありません。
ワインの風味は好きなものの、強すぎて飲めない。だからこそ、気軽に本格的な味わいを楽しめる低アルコール&ノンアルコールワインが人気を博していると考えるとわかりやすいでしょう。
日本で将来性はあるか?
低アルコール&ノンアルコールワインは魅力的なお酒ですが、日本で将来性があるのかは未知数です。
ノンアルコールは人気を博していますが、それはワインに限ったことではなく、ビールやチューハイなど缶を中心としたものです。
ノンアルコールワインも販売されていますが、質の高いものは専門店に行かないと手に入らず、わざわざコンビニやスーパーで手を取る方はそこまで多くはないでしょう。
また、質の高いノンアルコールワインの場合、価格も数千円を超えます。そこまでしてアルコールフリーを選ぶといった方はお酒が飲みたいけれど飲めなくなった富裕層など、ごく一部の方に限ってきてしまうでしょう。
今、流行りということで手を出す方も多いですが、次第に飲めるようになれば普通のワインへと移行するのは時間の問題です。
そして、何よりも日本国内におけるワイン愛好家は世界に比べると少ないですし、そもそもアルコールがあまり飲めない方が多い国で、本格的なワインを知る人はそこまで多くありません。
言い換えれば、ワイン以外にもお酒を選べる環境である上に、豊富な種類のノンアルコールや低アルコール飲料の中で、高額なワイン関連商品をどれだけの人が手に取るのかといった部分なのです。
ブームが一段落した時、低アルコール&ノンアルコールワインはどういったシェアを占めているのか。
これからも、注視していきましょう。