甘口ワインはお好きですか?

甘口ワイン

葡萄の果実味と、うっとりするような甘みがぎゅっと詰まった甘口ワイン。飲みやすく、意外に様々なシーンに合う甘口ワインですが、ワイン好きの間ではあまり語られることがないような気がします。実際に、ワイン会やパーティシーンぐらいでしか中々飲む機会もないかも知れません。

それはもったいない!

一口に「甘口ワイン」と言っても、酸味とミネラル感が調和した驚くほど複雑な味わいのものから、果実味豊かなフルーティなものまで千差万別。ワイン通を唸らせる味わいのものだって少なくありません!

敬遠せずに、ちょっと甘口ワインの世界を覗いてみませんか?

甘口ワイン1

甘口ワインって?

一般的に知られている甘口ワインと言えば、高価なソーテルヌの貴腐ワインやドイツのアイスワインですよね。でも実は、それ以外にも甘口に造られるワインはたくさんあるんです。

ワインが甘くなる秘密は、葡萄の中の水分量を減らし、糖度を高くした状態で醸造すること。だから葡萄の甘みと旨味がぎゅっと詰まったワインになるんですね。要は葡萄を半分干からびさせたような状態にすればいいので、その方法も各地で工夫されています。少しご紹介しましょう!

①貴腐ワイン:葡萄に「貴腐菌」と呼ばれる菌を付着させ、菌の働きによって干からびさせる方法。フランスのソーテルヌ地方では川沿いの湿った空気で貴腐菌が自然に発生、そこから有名な貴腐ワインが生まれました。

②アイスワイン:葡萄の水分を凍らせることによって糖度を高めます。ドイツのものが有名ですね。

③レイトハーヴェスト:収穫時期をわざと遅らせて干からびさせます。チリなどヨーロッパ以外でも作られていますよ。

④干し葡萄系;収穫後に葡萄を干してから醸造します。イタリアのヴィンサント、フランス・ジュラ地方のヴァンドパイユが代表です。

【番外編】モスカート(=マスカット)を使って作られるイタリアの泡「モスカート・ダスティ」や、醸造途中でアルコールを添加して作る、ポートやシェリーなどの「フォーティファイド(酒精強化)ワイン」も甘口の仲間です。

熟成が進んだロワール地方のサヴニエールなんかも甘口の仲間かなと思いますが、その辺りはちょっとマニアックになってしまうのでまた機会があればご紹介しますね。

甘口ワインはスイーツだけじゃない!

ワインとのマリアージュでよく言われるのは「味わいの似たもの同士を合わせる」と「味わいの正反対のものを合わせる」。この法則でいくと、甘口ワインにはやはりスイーツを合わせるのが正解?と思いますよね。確かにスイーツとの相性はバッチリです。間違いないです。

チョコやフルーツのマリネ、ハチミツを使ったスイーツにもピッタリですよね。また、反対の味わいでよく合わせられるのはブルーチーズ。チーズの塩気とピリッとした青カビの風味を、甘口ワインが綺麗にまとめてくれます。

スイーツとチーズって、やっぱりデザートにしか合わせられないの?とお思いですね?いえいえ、お料理と合わせることだって可能ですよ。

少し酸味の効いたドレッシングのかかった前菜にはもちろん、ジャガイモ料理なんかにも合います。そして和食!和食って、みりんやお砂糖を使ったレシピが多いですよね。その甘味が甘口ワインとピッタリ合うのです。少し重めの甘口ワインと甘辛いつくねなんて、想像しただけでヨダレものですね!

どうです?甘口ワイン、飲みたくなってきませんか?

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でもどこで飲めばいいの?

とはいえ、今まで馴染みのない甘口ワインをいきなり1本買ってくるというのも、中々ハードルの高いもの。どうせなら、色々と飲み比べもしてみたいと思うのが人の心というものですよね。

そんな時には、「ワイン会」を活用しましょう!一度に多種類のワインが並ぶワイン会なら、甘口ワインもラインナップされているでしょうし、探してみれば甘口ワインにクローズアップしたワイン会も開催されているかも知れません。

ワインに興味はあるけど、何から始めれば分からないという人にもワイン会はおすすめです。ワインに詳しくなくても大丈夫!皆でワイワイ交流しながら、色んなワインを楽しめますよ。同じワイン好き同士、自然と話も弾むはず。そうこうしてる内に、新たな出会いが生まれたり・・・?

一人で参加するのは気後れするという人も、甘口ワインがあればあまりワインを飲み慣れないお友達も誘いやすくなりますね。甘口ワインをきっかけにワイン会デビューも悪くありません!

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まとめ

いかがでしょうか?実に奥の深い甘口ワインの世界。少しでも甘口ワインに対する認識が変わったのなら幸いです。

ワイン会をきっかけに、人とワイン、両方との出会いを楽しんで下さいね。