ブドウ品種にこだわることで広がるワインの世界!

ワインを知るならブドウ品種から、そういった指南本が多いはずです。
ネット記事を見てもそれら指南を多く見かけますし、ワインを知るならブドウ品種は基本中の基本でしょう。
その中でお気に入りを見つけましょうといった話になるわけですが、もしお気に入りの品種を見つけたら深掘りしてみることをおすすめします。
その理由は、さらにその品種を愛することができるからです。
ブドウ品種の深掘りの仕方をお伝えしましょう。
歴史を知ろう
ブドウ品種の中には、交配されたものが少なくありません。
そのためあまり歴史を持っていないブドウ品種もありますが、古くから栽培されてきたブドウ品種も数多く存在しています。
ワイン用ブドウの起源は数千年前からと言われているように、実は古い文献に数多く掲載されていることで有名です。
イタリアワインでよく使用されているブドウ品種などは、古代ローマ時代から栽培されていたといった記述もあり、その歴史の深さを知ることができるでしょう。
また、一部の高貴ブドウ品種をのぞいて多くのブドウ品種はあまり高く評価されてこなかった歴史を持っており、市場におけるワインブームをきっかけに有名になったものもあるようです。
ワインをストーリーで飲むといった方も多いですが、生産者というよりはブドウ品種の歴史を知った上でワインを飲んだ方が面白いと考えます。
テロワールと醸造について学ぶ
近年、同じカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワール、シャルドネが世界中で栽培されるようになりました。
もともとフランスのボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュといったところで栽培されてきた国際品種ですが、ある意味でどこでも栽培できるといった状況です。
しかし、やはりブドウ品種にはそれに適応した土壌や気候条件などがあり、それを超えることが今の科学であってもなかなかできません。
石灰質、粘土質、砂利質などさまざまな土壌がありますが、そこに微生物の問題も絡んでくるため大変難しいテーマです。
また、昼と夜の気温差が大きいことが良いブドウを栽培する条件ですが、だからといって天候だけでブドウの品質が決まるとも言えないでしょう。
もし、ブドウ品種を学ぶのであればそれに適したテロワールを知ること、それによってワイン選びも大きく変わるはずです。
そして、醸造も見ていきましょう。ブドウ品種によっては長期熟成が向く・向かないものもありますし、単一よりブレンドが良いものもあります。
とりあえず醸すといったことだけでワインを見るのではなく、ブドウ品種によってどのように醸されているのか、そこをチェックするとさらにワインの世界が広がっていくはずです。
飲み比べが面白い
ブドウ品種を知る上で、必ずすべきが飲み比べです。
ワインスクールで飲んだワインのブドウ品種が好きだと判明した際、多くは自分はその味わいが好きなんだと信じ込みます。
例えば、ピノ・ノワールに注目したとした場合、全てのピノ・ノワールが好きと思ってしまうはずです。
しかし、ブドウ品種は同じものを使っても生産者や栽培状況、熟成度、保管の仕方で大きく味わいに変化が生じてしまう繊細なものです。
そのため、同じ品種だけを取り揃えた上で飲み比べしてみて、そこからさらに自分の好きな方向性を追求する楽しみ方をすべきと考えられるでしょう。
おすすめは生産者別ですが、まずは国や産地、畑の違いといったところで試してみると面白いと思います。
ぜひ、ブドウ品種を追求し、よりワインの世界を広げていってみてはいかがでしょうか。