近年ワイン会で人気!オーガニックワインの基礎知識!

オーガニックワイン①

近年、ワイン会でも人気なのがオーガニックワイン。

食の安全性やサスティナブルなブドウ栽培、SDGsといった観点から、業界全体を通じて同カテゴリの生産が増加しています。しかし、オーガニックワインといってもどういったワインか知っている方は少ないようです。

ここではワイン会でも役立つ知識、「オーガニックワイン」の基礎をお伝えしていきたいと思います。

オーガニックワインとは?

オーガニックワイン②

オーガニックと聞くと、「何も使わずに造られた何も入っていないワイン」といったイメージかもしれません。

しかし、オーガニックワインの定義は曖昧であり、一般的に「有機栽培されたブドウから造られているワイン」のことです。

例えばヨーロッパ産のオーガニックワインであればEUで定められている規定を守られたものなど、製造された国や販売される国の規定をクリアしているものが正式にオーガニックワインと名乗っているということになります。

オーガニックワインには種類がある?

オーガニックワイン③

オーガニックワインと一口にいってもいくつか種類があります。

例えば、一般的なオーがニックワイン。EUの規定としてはビオロジック農法で栽培されたブドウを使用し、一定の醸造規定が守られたワインとなります。

亜硫酸などの規定がありますが、決して“全く何も入っていないワイン”ではありません。

一方、ビオディナミ農法という月の運行や星の位置を把握したり特殊な肥料を使用するものから誕生した、ビオディナミ製法から造られるワイン。(基本的にはオーガニックワイン)

さらに、これらをヴァン・ナチュールというカテゴリでくくる人もいますが、公的な規定はないものの亜硫酸や添加物などもできるだけ使わないヴァン・ナチュールと呼ばれるものなどさまざまです。

オーガニックといっても、その規定や定義、種類がさまざまであることは覚えておくべきでしょう。

味わいの特徴は?

オーガニックワイン④

例えばオーガニック野菜の場合、味が濃いとか甘いなど野菜本来の味わいが楽しめると紹介されることが少なくありません。

しかし、オーガニックワインだから味が濃いとかブドウの味が強いといったことは一切ありません。

あくまで有機ブドウが原料ということで濃く抽出されれば強い味わいになりますし、繊細な抽出されればエレガントな味わいになります。

逆にオーガニックワインでなければ美味しくないわけではなく、健全なワインを造る上で肥料や調整は絶対に必要という方もいます。

ただし、亜硫酸や添加物をほとんど使用しないヴァン・ナチュール系の場合、香りが抑制されたピュアで透明感のあるワインに仕上がる傾向はあります。

そもそも有機ブドウを栽培するのは難しい上に醸造においてもワインは劣化しやすく、かなりの技術と経験がない限り美味しくなワインができてしまいます。

本当に美味しいオーがニックワインを選ぶのであれば、信頼のおける生産者の造るそれらカテゴリのワインを選ぶことが大前提となるので注意しましょう。

ヴィーガンワイン

オーガニックワイン⑤

オーガニックワインだけでなく、近年「ヴィーガンワイン」というカテゴリも普及しつつあります。

菜食主義者を意味するヴィーガンだけに「ヴィーガンワイン」はワイン製造における動物や乳製品、卵、魚といったものを排除して造られるワインとなります。

例えば、清澄する際に卵白を使わないとか動物性の肥料を使わないなどです。生産者もヴィーガンであることが多く、こういった食生活を重視している方に選ばれています。

環境への配慮に共感できるかが大切

オーガニックワイン⑥

オーガニックワインの方が美味しいとか、そうでないワインはだめとかそういったことではありません。

もちろんピュアなブドウの味わいを再現したいといった生産者もいますが、消費者は「環境に配慮して栽培されたブドウを原料としている」といった意味で共感することが大切です。

人によっては、完全に農薬を排除するのではなく、減農薬でカビや病害におかされていない健全なブドウを継続的に栽培することも大切と考える方もいます。