ワインのブショネとは?原因や使う時の注意点を解説!

ブショネ①

ワイン会に参加した際、「あれ?このワイン、どこかおかしい…」と感じることがあるかもしれません。

主催者の保存方法やワイン自体に問題があるかもしれませんが、もしかしたら「ブショネ」かもしれません。

ここでは、ワイン会でも出会う確率が高い、ブショネについて解説していきたいと思います。

ブショネとは?

 

ブショネ②

ブショネとは、ワインのコルクが汚染されていた場合、その影響でワインを劣化させてしまう状況のことをいいます。

ワインについて勉強された方であれば耳にしたことがあると思いますが、このブショネは世界のワインの2%ほど発生しているといわれているほどです。

ブショネの一番の問題は、それに一度ワインがおかされてしまうと元には戻れないこと。

つまり、1本数十万円のワインであってもブショネであった場合、正常なワインとして飲むことは難しいというわけです。

ブショネは気づけるのもの?

ブショネ③

ブショネに気づけるか気づけないか、不安になる方も多いでしょう。

とくに試飲会などワイン会でブショネに当たる確率は低くなく、主催者やインポーター側がチェックしてない場合、注いでもらったワインがブショネになる場合は少なくありません。

ブショネは、濡れた雑巾や段ボール、どこかカビ臭さを感じさせる風味があるといわれています。

何百本とワインを日々飲むようなプロフェッショナルであれば別ですが、たまにしかワインを飲まない…といった方は、ブショネに出会っても“そんなものなのか?”と思ってスルーしてしまうことが多い傾向です。

まず、ブショネはワインの風味を抑制し、濡れて放置させた雑巾のような嫌なニュアンスがあります。

ワインを飲み続ければ、その違いにはきっと気づけるはずなので努力してみましょう。

ブショネの原因は?

ブショネ④

さて、ブショネはなぜ発生してしまうのでしょうか。

まず、ブショネが発生する要因は天然コルクやそれらを交ぜた合成コルクだといわれています。

逆にいえば、天然コルクを利用しないワインであればブショネに当たることはなく、キャップ由来の汚染にワインがおかされることはほぼ100%あり得ないといってもよいでしょう。

ブショネは、さまざまな要因が重ね合って起こりますが、主にTCA(2、4、6-トリクロロアニソール)と呼ばれるものが要因であるといわれています。

塩素が関連するもので、天然コルクを採取するコルク樫の段階からすでにブショネにおかされているものもあるとのことです。

そのほか、建物や樽も関連しているなど、完璧な原因は未だ解明されていないともいわれています。

近年では、ワインのほとんどはブショネにならない合成コルクやスクリューキャップなどに置き換えられているため、以前よりブショネに出会う確率は低くなっています。

とはいえ、高級ワインやヴァンナチュールなどの生産者は天然コルクを利用しており、やはり未だブショネがある状況です。

ブショネは致し方ないことですが、今後どのような対応をワイン業界が取るのかチェックし続けていきましょう。

ブショネで注意すべきこと

ブショネ⑤

ブショネのワインを、“ブショネですか?”とお店や主催者などに伝えることは悪いことではありません。

ブショネは誰のせいでもなく発生してしまうものであり、事前に確認できないからです。

しかし、問題はブショネではないワインをブショネといって突き返すことです。

ワインの中には独特の風味を持つものや、ヴァン・ナチュールなどワイン自体に何らかの特徴があるものが少なくありません。

とくにボルドーやコートデュローヌ系、赤ワインのナチュラル系などは似たようなものが少なくないのです。

むしろ、それらの味わいを評価しなければならないところ、ブショネと決めつけて返すと“ワインがわかっていない人間”と思われ逆効果です。