ミディアムボディは曖昧な表現?ボディについて考えてみよう!

ワインには、ライトボディやミディアムボディ、フルボディといったワインにおける、“コク”を意味するような表現方法が存在します。
近年、ワインボトルの裏ラベルにこれらボディよりもワインそのものの特徴を記載するメーカーも増えていますが、ボディが記載されているワインは少なくありません。
さて、多くの人はミディアムボディを好むといった傾向があるようですが、このミディアムボディとはどんな味わいなのか詳しく考えたことがあるでしょう。
なんとも曖昧な表現であり、最も説明が難しいボディ感。ミディアムボディについて考えてみましょう。

ワインのボディをおさらい
ワインには、ボディと呼ばれる表現方法が存在しています。
フルボディは、色合いが濃い、渋味・酸味が豊富、ふくよかでコクがあると表現されており、ライトボディは淡く鮮やかな色合い、口当たりが軽やか、酸味と渋みが少ないボディ感、そしてミディアムボディはフルとライトの中間とされています。
よりわかりやすく言えば、フルボディはカベルネ・ソーヴィニヨンなどのタンニンが強いパワフルなもの、ミディアムボディはメルローやピノ・ノワールのようなワイン、ライトボディはボージョレ・ヌーヴォーのような軽快なワインです。
その日の気分に合わせて、好みに合わせて、料理に合わせて選べば基本的に大きな間違いは起こさないでしょう。

ミディアムボディが人気
ワインの中でも、ミディアムボディに人気が集まっています。
メルローやピノ・ノワール、グルナッシュなど果実味がしっかりとしつつ、まろやかさと爽やかさ、タンニンはそこまで強くないため飲みやすいといったバランスの取れたボディです。
ただし、メルローとピノ・ノワールは根本的にワインの特徴が違う品種になります。
メルローは、まろやかでふくよかな印象。ピノ・ノワールは小さな甘酸っぱい果実とすみれのフローラルさ、口当たりは軽快で酸味が鋭い印象です。
熟成されたパワフルなピノ・ノワールもありますが、高級ワインの一部でありスタンダードではないでしょう。
この二つを一緒のミディアムボディで語ってしまうと、消費者は混乱する可能性があります。
そのため、ライトよりもミディアムボディ、フルよりのミディアムボディと表現されているケースを多く見かけます。
しかし、よくわからないため、もう少し新しいジャンルを作った方が消費者はわりやすいかもしれません。

味わいの細分化が必要か?
ミディアムボディとは何か、フルとライトの中間、全てにおいてバランスタイプのワイン。
一言で説明しろと言われれば、こう答えるしかありません。
ワインのプロであれば理解できるものの、一般的な消費者で理解できる方は少ないのではないでしょうか。そもそも、ワインは簡単に試飲ができないお酒です。
高額なもの、そのショップで残り1本だけといったケースもありますし、一度購入して試してみようといった余裕のある方も多くはないでしょう。
そのためにソムリエが存在しますが、ちょっとしたスーパーやコンビニではソムリエは存在せず、消費者がワインラベルからそのワインの味わいをイメージするしかありません。
香りや風味、その特徴について細かく記載されているものの、もう少しボディ感について細分化した情報が必要なのではないでしょうか。
ワインを売るためには、何すべきか。売る側も、しっかりと考えるべき時代がやってきているのかもしれません。

