ワインの天敵は酸素!?酸化させない方法を知ろう!
ワインを保存する際、ワインの味わいが落ちるとかポテンシャルがうんたらなど、いろいろなことがいわれています。
しかし、基本的にワインの味わいが悪くなる要因は酸化です。
じつは、このワインの酸化を理解していれば、ワインの保存方法がよく理解できるのでおすすめ。
ここでは、ワインの酸化について解説していきたいと思います。
ワインは酸化で劣化する?
ワインが劣化するというと、賞味期限や消費期限のことを考える方がいます。
たしかに、ワインは食品であるから故、こういった原則があるようなイメージですが、じつはワインには賞味期限がありません。
ワインが熟成することを考えれば、賞味期限が設定されていることはおかしいといったことはわかるでしょう。
しかし、だからといってどんなワインでも熟成させれば美味しくなるわけではありません。
あくまで、熟成を狙って造られているワインのみが美味しくなります。
では、そうでないワインはどういった形で劣化していくのでしょうか。理由はさまざまありますが、主にその原因は酸化です。
酸化とは、空気中の酸素がワインに触れて起こる科学反応ことです。
リンゴを放置しておくと茶色くなる、アレと同じようなことがワインで起こっていると考えるとわかりやすいかもしれません。
なぜ、ワインは酸化すると劣化してしまうのでしょうか。
成分が変化していく
ワインが酸素と触れて起こるのは、科学的な反応です。
ワインにはポリフェノールが含まれていますが、これが一種の酸化防止剤のような役割をするといわれています。
赤ワインの場合、タンニンが多く含まれていることから、これが酸化からワインを守ってくれているとも考えられているようです。
しかし、若干の酸化であればよいのですが、あまりに多く酸素に触れているとその反応スピードが高まり、色は褐色化、味わいも風味も落ちていってしまう現象が起こります。
試しに、白ワインを抜栓した後に放置しておいたもの、抜栓したてのものを飲み比べてしてみてください。
色や香り、風味、口当たりなどがかなり変わっているかもしれません。
ワインは酸素に触れさせない努力をする
ワインは、超微量な酸素であっても少しずるその成分を変化させていきます。
赤ワインは樽熟成されますが、あれは樽のわずかな気孔から入ってくる微量の酸素によって、よい方向に熟成している現象です。
本当にある程度であればよいのですが、度が過ぎると赤ワインの風味も失われ、さらに味わいもいがらっぽく本来のポテンシャルを楽しむことができません。
一方、一般的な白ワインはフレッシュ&フルーティーを目指して醸されていますが、だからこそワイナリーでは酸素に一切触れさせない努力を怠りません。
そこで窒素を使ったり、いろいろなテクニックを経て瓶詰めされているのです。
では、一般消費者である私たちがワインを購入した後、どういった扱いをすればよいのでしょうか。
理想はワインセラーですが、できるだけ酸化させない環境を選ぶことが大切になってきます。
そして、問題は抜栓後で、ここからどれだけ酸素に触れさせないように管理するかでそのワインの寿命がかわります。
おすすめは、完全に酸素をシャットアウトできるような便利グッズを使うこと。また、窒素を吹き込めるスプレーなども効果を発揮します。
コルクは酸素を透過しますし、二度目に使っている時はワインボトルのヘッドスペースにすでに空気が入り込んでいることから、どこで保存していてもどんどん酸化していってしまいます。できるだけ、酸素を取り入れないこと。
これが、ワインを美味しく保ち、飲み続ける極意でもあるのです。