伝統国だからこそ国際品種!その魅力を解説!
ワインに詳しくなると、その土地の土着品種に注目したくなるものです。
とくにイタリアは土着品種の宝庫と言われていますし、ドイツやスペイン、ポルトガル、さらに日本においても土着品種でテロワールを楽しみたいといったかたちになっていきます。
当然の流れと言えますが、一周回ってあえて国際品種を選んでみるのもおすすめです。
とくに、ワイン伝統国の国際品種は面白く、土着品種とは違った楽しみ方ができます。
あえて国際品種を選ぶべき理由をお伝えしていきましょう。
国際品種・土着品種とは?
世界ではワイン用ブドウをはじめ、食用ブドウでもワインがつくられています。
そのため、極端なことを言えば世の中に存在するブドウ品種は、全てワインをつくるための品種であると言っても過言ではないでしょう。
その中でも世界的に優れたワインを生み出す品種が選抜されており、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなどは国際品種として世界から注目される存在です。
おそらくこれら国際品種を栽培していないワイン産地はほとんどなく、ある意味で“定番”といった形になっています。
一方、土着品種とはその土地で古く栽培されてきた固有のブドウ品種であり、起源はジョージアやギリシャだとしても、その土地で古くから栽培されてきた地域のブドウと捉えることができます。
ほかにない風味や国際品種に近しいニュアンスを持っているものなど、他国では味わえないワインが生み出せるといった魅力があるため、ワイン通はマニアックな方向へと進みたがるのが実情でしょう。
伝統国の国際品種
国際品種と言われている品種は、基本的にフランスを軸に世界中に広まっています。
フランスをヒエラルキーのトップとして、新世界やワイン新興国はそれに追いつけ、追いつけといったかたちで国際品種を導入しているかたちです。
一方、イタリアやドイツ、スペイン、ポルトガル、ハンガリーなど、伝統的にワインがつくられている産地では土着品種が主体のワインが多い傾向です。
しかし、あのイタリアであってもカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、スペインもピノ・ノワールなど、隣国フランスのように国際品種が栽培されています。
そんなのつまらないと思っている方も多いですが、伝統国ならではの楽しみ方があるのも事実です。
上記でお伝えしたように国際品種はフランスをトップとしていますが、その味わいが正解というわけではありません。
慣れ親しんでいること、目標としているワイナリーが多いことなど理由はさまざまですが、伝統国のテロワールでつくるとどんな雰囲気になるのか、それもまたワインの醍醐味ではないでしょうか。
一般的にメルローはこんな味わいが正解と思っていた方にとって、イタリアのメルローなどは新たな体験となるかもしれません。
伝統国オリジナルのブレンド
ワインの伝統国で国際品種をチョイスする理由として、やはり土着品種とのブレンドが楽しめるといった部分があります。
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体としながらも、ほか数品種が土着品種だった場合、フランスでは醸し出せない味わいが出ます。
さらに、伝統国以外の新興国にはワイン用ブドウの土着品種がほとんどないため、そのような独自のブレンドでワインを醸すのが難しくなります。
土着品種はその土地こそが最高のテロワールであることから、それと国際品種のブレンドワインはなかなか出会えないのです。
伝統国こそ、国際品種を選ぶ。
これもまた、ワインに楽しみのひとつになってくるのではないでしょうか。