あらためて知りたい!コルクとスクリューキャップはどちらが良い?
ワインを購入する際、本気で悩んでしまうポイントが、「スクリューキャップ」か「コルク」か、といったところかもしれません。
あまりにも身近なテーマ過ぎてスルーしていた方も多いかもしれませんが、ワイン会に参加した時も何気に気になるテーマだったりするのではないでしょうか。
本記事では、スクリューキャップのワインを選ぶべきか、コルクを選ぶべきか解説していきます。
コルク
近年、コルクで開封するようなワインはだいぶ減少してきた印象を受けます。
それは、悪い意味ではなく、コスト削減であったり、“熟成目的のワイン”が減ってきていることが関係しているからです。
しかし、伝統的なワイン生産国は今もなおコルクを利用していますし、意識の高い生産者はコルクを活用しています。
コルクのワインのメリットは、瓶内熟成を進めることができるところでしょう。
コルクは微量の酸素を透過するため、10年ほどワインセラーなどで熟成させたい際にはおすすめです。
また、還元的な熟成をやや避けられるため、硫黄のようなニュアンスをワインに与えないといったメリットもあります。
ただし、一方で劣化しやすいこと、冷蔵庫で保存するとコルクが収縮し、酸化しやすいといったデメリットは避けられないでしょう。
スクリューキャップ
新世界ワインを代表に、今市販されているワインの多くがスクリューキャップを利用しています。
スクリューキャップのメリットは、酸化をほぼ完全に防ぐことができるところです。
また、一度抜栓した後であっても、もう一度封をし直すことで、コルク以上に酸化防止効果が期待できるため、一週間程度の保存に適しています。
コルク自体を上手に保存する場合、横に寝かす必要がありますがスクリューキャップはその必要がありません。
自由なスタイルで保存できるところは、大きなメリットといえるのではないでしょうか。
さて、一方でメリットがあるとしたら、熟成が還元的になってしまうことです。スクリューキャップは、酸素をほとんど透過しないため、微量の酸素を取り入れた瓶熟成ができません。
もちろん、熟成自体をさせることは可能ですが、どうしても還元的なものになってまい、硫黄のニュアンスなどが出てきてしまいがちです。
ただし、酸などを残しやすいことからフレッシュ感を与えることはできるでしょう。
使い分けるのがポイント
コルクとスクリューキャップの違いは、さまざまありますが、もっとも大きいポイントとしては、“抜栓が楽か否か”です。
コルクを抜栓する場合、ワインオープナーが必要になりますし、キレイに抜栓するのは多少のテクニックが必要になります。
一方、スクリューキャップは栓を手で回すだけで対応することができるなど、誰でも簡単に抜栓することができるでしょう。
そのため、できればワインは全てスクリューキャップがよいといった意見も珍しくありません。
しかし、ワインに与える影響以前に、スクリューキャップは安っぽいといったイメージをどうしても人間は持ってしまいます。
コルクのワインは特別なイメージが未だ根強いため、ブランディングをするワイナリーでは、今もなおコルクを使用している傾向です。
また、来客がやってきた時やワイン会などで振る舞う際、コルクを抜栓するそのスタイルが格好よく見えたりもするでしょう。
コルクかスクリューキャップかは、まずどういったシチュエーションでワインを楽しむのか。そこで判断すべき事案です。
優劣をつけるのではなく、あくまで自分が使いたいポイントに合わせて利用することを心がけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
コルクかスクリューキャップ、その違いを知りたい方は一度同じワインをコルクとスクリューキャップで1週間比べてみるのもよいでしょう。
そこで、どういった違いがあるのか理解し、今後のワイン購入に役立ててみてください。