日本にワイナリー急増中!今後は応援する購入者の体力にかかっている!?

日本ワインがトレンドとなって久しいですが、近年そのブームに乗って数多くのワイナリーが誕生しています。
200場数程度だった数十年前の状況が嘘かのように、今では全国で500を超えるワイナリーが誕生しているとのことです。
しかし、一方で経営難に苦しむワイナリーもあるなど、カオスな状態になっています。
ワインにハマり、ワインを愛する人にとってどのように増加する日本ワインに対峙するか、考えていきましょう。
日本ワインが人気の理由は?
日本ワインが一大ブームとなったのは数年前のことで、グルメ系雑誌やウェブをはじめ、カルチャー雑誌などがこぞって日本のワインが進化しているといったかたちで特集を組みました。
さらに動物ラベルに代表されるようにチリをはじめとした新世界ワインが輸入されたことで、ワインといえばフランス以外はあり得ないといった金科王条的な考え方も変化するようになってきています。
日本ワインも、珍しいということで当初は話題となっていましたが、国際的なコンクールで賞を獲得したり海外からも比肩する、和食に合うといったところから評価軸が変化してきました。
スター生産者も増え、入手困難なワインをもてはやす向きもブームを牽引した要因です。
会いに行けるといった気軽さをはじめ、アカデミックな雰囲気と高級感、富裕層の嗜みとしてワインが存在しているだけあり、1本5,000円前後という価格帯のワインが嘘かのように売れるようになり、一気に日本ワインブームが到来したのです。
マニアの回遊とワイナリー増のバランス
日本ワインの売り上げは慎重していると大手は語りますが、100%中の比率の中の2割以下、さらに1%の伸びがあるかないかレベルです。
そもそもワイン自体の生産量が少なく高額になりがちな日本ワインであることから、中間所得層も別のお酒に乗り換えているムードが漂います。
そもそもお酒を避ける層も増えているなど、手放しに喜べる状況ではないのが事実です。
また、ドメーヌのように自社畑で収穫できたブドウからワインを醸造し、販売するためには数年以上かかるため、販売する頃にはブームが通り過ぎてしまう恐れもあります。
やってみたい、ワインは最強、そんなイメージからか新規参入が増えており、今まであり得ないと考えられてきた土地にまでワイナリーが勃発する自体です。
いちワインの飲み手として、この状況をどのように見るかがポイントでしょう。
どこまで応援できるかが問題
日本ワインの新規ワイナリー、また既存ワイナリーの多くはクラウドファンディングを活用しています。
ワインにはそれだけの価値があると考えられますが、一方で未だマニアたちの応援なしには続かない事業であることが明白です。
輸入ワインに触れる際、価格帯もそれなりで日本ワインの数十倍クオリティが高いものが入手できるため、日本ワインはタッチしないという方もいます。
それは良し悪しではなく、買い手側がいつまで日本ワインを応援できる体力が残っているかが今後の鍵になるでしょう。
日本の5,000円のシャルドネより、ブルゴーニュの村レベルの3,000円のシャルドネがどれだけ優れているかは言わずもがなです。
しかし、日本のシャルドネも今後は世界に比肩する可能性はあるわけですが、それが10年後になるかやってこないか、それは誰にもわかりません。
日本は応援という意味合いで物品の購入者が多いですが、日本ワインについてはその体力がどこまで続くのか。
まさに、ここが今後の勝負どころと言えるでしょう。
ぜひ、日本ワインについてあらためて考えてみてはいかがでしょうか。