絶対に注目したい!アメリカワインの基本とは!?
フランスワイン好きといった方も多いでしょう。
そんな方は伝統を重んじるヨーロッパのワインに注目しているため、意外にアメリカワインに触れてこなかったかもしれません。
アメリカワインは古くから注目されていますが、意外にアメリカ系のワインを取扱う飲食店が少なく、知らないという方も多いようです。
ここでは、アメリカワインの基本的な情報をお伝えします。
ぜひ、アメリカワインを見かけた際の参考にしてみてください。
アメリカワインの歴史
アメリカワインの簡単な歴史を見ていきましょう。
まず、アメリカでワインが注目されるようになったのは、1849年に始まったゴールドラッシュが関連しているといわれています。
この人口増加とヴィティスヴィニフィラ種のブドウの苗が持ち込まれたことで、アメリカのワイン産業は発展していきました。
しかし、その後の禁酒法時代に一旦厳しい状況に置かれたり、フィロキセラの関連でアメリカのワイン産業は危機を迎えます。
その後、禁酒法時代にもワイン造りをおこなっていたワイナリーなどの努力、科学的なワイン造りへのアプローチなどが功を奏し、ワイン産業が復活。
フランスの名門ワインとのブラインドテイスティングなどの企画で話題を呼ぶなど、今や新世界ワインの筆頭となっているのです。
アメリカワインの主要産地
アメリカでは、さまざまな地域でワインが造られています。
意外かもしれませんが、ニューヨーク州もアメリカ国内の主要産地として近年話題となっているほどです。
ほか、ワシントン州なども有名ですが、アメリカワインの主役といえば「カリフォルニア州」と「オレゴン州」といって過言ではないでしょう。
とくにカリフォルニア州はアメリカワインのほぼ90%を占めるワイン生産量を誇る大産地です。
カジュアルなワインを生み出すセントラルコーストがとくに生産量が多いものの、ナパヴァレーやロシアンヴァレーなどの高級産地もこのカリフォルニア州に位置しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、メルロー、ソーヴィニヨン・ブラン、ローヌ品種など多種多様な品種が栽培されていますが、近年プティ・ヴェルドやジンファンデルにも注目が集まっています。
しっかりとした厚みのあるフルボディワインが主体でしたが、今は繊細な味わいを求めたエレガントなワイン造りになっている傾向です。
一方のオレゴン州は、ピノ・ノワールの適地として話題となり、今はブルゴーニュに次ぐ聖地としても知られています。
ブルゴーニュの名門ワイナリーがこぞって畑を取得するなど、今後爆発的人気を博すワインが生み出される可能性が大きいでしょう。
アメリカワインの基本情報
アメリカワインは、個々に個性のある生産者が多く、一概に同じ枠でくくるのが難しいところがあります。
そのため、まず前提としてヨーロッパなどでいうA.O.P.(原産地呼称制度)にあたるAVAを覚えておくと安心でしょう。
AVAとは、アメリカン・ヴィティカルチュラル・エイリアズの略称であり、アメリカンのワイン法的には1978年に制定され、1983年に改定され今に至るといった流れです。
これらAVAの規定はラベル表記の分類で判断することが可能です。
ただし、AVAは政府認定栽培地域のことであり、州や郡は関連しません。
ただし、州名を名乗る場合は各州で定められた量のブドウを使用することが義務づけられています。
例えば、カリフォルニア州を表記する場合はカリフォルニア州産ブドウを100%使用しなければなりません。
そのほか、郡を意味するカウンティは当該郡内で収穫したブドウを75%以上使用することが義務づけられています。
さて、AVAですが、このエリアを名乗るためには、AVA内で収穫したブドウを85%以上使用することが義務となっているようです。
さらに、ブドウ品種名の表示は75%以上、AVAの場合95%です。
アメリカワインを覚えよう
アメリカワインを普段飲まないといった方は、どのような仕組みになっているか意外に知らないかもしれません。
しかし、アメリカワインもどんどん品質を高めてきていることから、注目しないわけにはいかないでしょう。
ぜひ、本記事をとっかかりにアメリカワインにも注目してみてはいかがでしょうか。