ワインファンから見たスパークリング日本酒の存在とは!?
ワインファンの中には、「スパークリング日本酒」について気になっている方もいるかもしれません。
スパークリングといえばワインをイメージする方も多いですし、中でもシャンパーニュやフランチャコルタ、プロセッコ、カバは間違いなく世界を代表するスパークリングワインです。
しかし、そんな中で少しずつ注目を浴び出しているのがスパークリング日本酒。
ワインファンにとって、どんな存在になり得るのか考えていきましょう。
スパークリング日本酒とは?
スパークリング日本酒とは、その名の通り発泡性の日本酒のことです。
一般的に日本酒はスティルワインと同様に、発泡していないまろやかな味わいであり、おそらく市販されている9割以上はそれらスタイルの日本酒であることは間違いありません。
しかし、日本酒だからといって発泡を取り入れられないわけではなく、さらにスパークリング好きの日本人の中には、「もっと発泡した日本酒が飲みたい」といった意見もあったのではないでしょうか。
有名な蔵元をはじめ、コンビニやスーパーマーケットでもスパークリング日本酒を見かける機会が増えており、今やそれらを取り仕切る協会団体も登場しているほどです。
「スパークリングはワイン、日本酒は邪道」といった意見も、時代遅れと認識され始めています。
スパークリング日本酒の製造方法は?
スパークリング日本酒は、どのように製造されているのでしょうか。
やはり、大量生産されている安価なものは一度製造された日本酒にガスを注入する炭酸ガス注入法によって造られています。
大量に製造できるほか、気軽に発泡感を楽しめるところが特徴の製法と言えるでしょう。
しかし、蔵元によってはシャルマ方式であるタンク内二次発酵製法、さらにシャンパン方式と呼ばれる瓶内二次発酵製法を取り入れているところも少なくありません。
これら製法で造られているスパークリング日本酒は、驚くほどに泡がきめ細やかであり、味わいも繊細でワインのスパークリングワインを思わせる味わいと言われています。
ワインとはやや違いがあるところですが、スパークリング日本酒もまたワインと同様の製法で製造することができるといったところは覚えておいても良いでしょう。
味わいはどうか?
スパークリング日本酒は、上記でお伝えした通りたしかに今人気を博している日本酒です。
しかし、一方でその味わいはどうなのでしょうか。
人によっても捉え方に違いはありますが、ワインファンとしてはスパークリングワインのイメージが強いことから、なかなか手放しに美味しいと言えないところがあると言われています。
まず、スパークリング日本酒の多くはアルコール度数が低い傾向にあり、一般的な辛口の日本酒と比較するとだいぶ甘口です。
また、日本酒にも数多くの香りが存在しますが、パイナップルやメロン、バナナなどの甘い香りであることから、やはり飲みやすく初心者が楽しめる造りといった評価が多くなってしまうところが難しいところかもしれません。
さらに、シャンパーニュなどは長年熟成期間が規定されており、偉大なものは10年以上の熟成を経てリリースされています。
日本酒にも古酒が存在しますが、それをスパークリング日本酒で実現するのはかなり難しいかもしれません。
もちろん、まだまだ発展途上であり、これからどんどん進化していく可能性はあります。
ワインファンは、長い目でスパークリング日本酒の動向を追ってみることをおすすめします。