全く新しいワイン産地!中国ワインがじつは盛り上がっている!
近年、話題になっている新世界ワイン。
しかし、ワインを知る方の中には、“もはや歴史を見れば新世界ワインは、新しいものではなくスタンダードだ”といった意見を持つ方もいるでしょう。
事実、オーストラリアやニュージーランド、アメリカ、南アフリカなどヨーロッパを凌駕するワインをいくつも製造しており、チリに関してはある意味でフランスよりも有名です。では、新しいワイン産地はあるのか。
じつは今、中国ワインがアツいと言われています。
ここでは、中国ワインについて考えていきます。
中国ではワインがつくられていた?
中国は、世界屈指の美食大国です。
中華料理は日本はもとより世界を席巻する食文化として知られているほどで、チャイニーズレストランのない新興国を探す方が難しいレベルです。
しかし、お酒に関してはあまり広く知られているものは少なく、ビールや紹興酒といったイメージでワインには結びつかない部分があるのではないでしょうか。
しかし、中国はワイン造りにおける歴史が意外と古く、なんと紀元前まで遡ることができるとまで言われています。
もちろん、現代のワイン造りとは別物といったかたちではあるものの、5世紀以降になると本格的にワイン造りが盛んになってきます。
白酒や紹興酒などの製造が奨励されたことでワインづくりは下降の一途を辿ることになるものの、1980年代頃からは徐々にブドウ栽培地やワイナリーも増加しており、じつは今は知る人ぞ知るワイン大国になろうとしているのです。
知らなかった真実
日本人である私たちにとって、中国よりも日本ワインが進んでいるといったイメージを持つ方が多いはずです。
近年、日本ワインも品質を高めていることで知られていますし、ワイナリー数も400を超えるレベルまで増加しているため、まさにワイン新興国の一つと言っても過言ではない状況です。
しかし、中国はその日本ワインをはるかに超える数のワイナリーが存在しており、生産量も世界で6位といったとんでもない数のワインを製造していることをご存知だったでしょうか。
なんと、中国のワイナリー数は1000に近い数が増えていると言われており、日本の数倍の数のワイナリーが点在してます。
さらに、ブドウ栽培面積は第1位のスペインには及ばないものの、広大な土地を持つことからなんと世界第2位。
いや、これは驚くべき数字だと思われるのではないでしょうか。
あまりにも意外過ぎる中国ワインの実情を知ると、また新しい産地への開拓が楽しみで仕方がなくなる人が増えてくるのではないでしょうか。
知っておきたい中国ワインの特徴
中国ワインには、いくつか特徴が存在します。
そのひとつが、ほとんどが赤ワインであるといった部分です。
中国では、黒ブドウの栽培量が90%以上を占めていることで知られており、カベルネソーヴィニヨンやメルロなど、ボルドー系の品種が多く栽培されています。
さらに、なかなか中国に馴染みのない方には難しいかもしれませんが、品質の高いワインを生み出す代表的な産地もいくつか存在します。
まず、その一つと数えられているのが、山東省煙台(さんとうしょうえんだい)です。張裕ワインの発祥地としても知られており、今では世界的にも名の知られている「シャトー・チャンユー・カステル」が位置するワイン産地としても有名です。
ボルドー系の品種を主体にした、パワフルかつエレガントなワインを楽しむことができるワイン産地です。
そのほか、寧夏回族自治区(ねいかかいじちく)や新疆ウイグル自治区(しんきょうういぐるじちく)、雲南省(うんなんしょう)もワイン産地として今、注目されています。新しいワイン産地を知りたいといった方には、中国ワインは全く未知の世界のはずです。
ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか。