これを知るだけでワイン通!ワイン用ブドウの栽培条件基本!
ワイン会に参加した際など、ホストやソムリエ、生産者などから、「この生産者の畑は〇〇土壌で、日照量も多いので…」など、ブドウ栽培の条件についてあれこれ語られることも多いと思います。
「へぇ…」といった形で何となく聞き流している方もいますが、せっかく注目の情報が伝えられているのですから、真剣に耳を傾けるのも一興です。
本記事では、ワイン用ブドウの栽培で知っておきたい、栽培環境の基本をお伝えします。
土壌とブドウは関係あるの?
ワインはブドウからと言われているように、原料になるブドウがどれだけ良質なものなのか、そこがワインの品質を左右します。
そのため、ブドウが栽培されている土壌について多くの愛好者が注目しており、それだけに特化した書籍やスクールのプログラムまで組まれているほどです。
さて、初心者にとって何が何だかわからない話ですが、覚えておくべきはワイン用ブドウにおける栽培環境の基本です。
ワイ用ブドウはヨーロッパ原産のブドウで、生食用に適したものではありません。
乾燥地帯を好み、土壌はできるだけ痩せていた方がよいといわれています。(痩せすぎは問題)
生食用ブドウの場合、肥沃な土壌が魅力的ですが、ブドウにストレスを与える土壌でないと実の糖度が上がらず、ただの水っぽいワインになってしまうのです。
ワイン用ブドウにとって優れた土壌は、水はけがよく、なおかつ栄養素や水分を適度にブドウへ送ることができる土壌といったことで覚えておきましょう。
日照量や寒暖差
日々悪天候で、晴れる日など一年のうちに数日。
そんな場所では、ワイン用ブドウは育ちません。ワイン用ブドウは、光合成により栄養を確保するため、日照はかなり重要なポイントになってきます。
そのため、イタリアやスペイン、またチリなど新世界のワイン産地は、晴れといったイメージが多いのです。
しかし、一方で日照量が多過ぎるのも問題です。
ブドウが枯渇したり水分不足になる一方、夜間暗くなり温度が下がらないと、日中に溜め込んだ栄養素を呼吸で放出してしまいます。
日照量だけでなく、昼夜の寒暖差が必要になってくるのがワイン用ブドウです。
理想的なのは、高温過ぎない冷涼な天候でかつブドウの生育に重要な日照量を得られること。昼夜の寒暖差が大きいことなどです。
このあたりも、覚えておくとワイン会で役立つ知識となるのではないでしょうか。
適材適所
高級ワイン用ブドウのひとつに、ピノ・ノワールがあります。今や日本でも栽培されているほど世界的に広がりを見せていますが、本拠地ブルゴーニュのそれには品質が遠く及ばないといった評価も未だに存在しているようです。
このように、世界のワイン産地では、その場所に合ったワイン用ブドウが栽培されており、それを確認した上で醸造などに革新が加えられ素晴らしいワインが生み出されています。
例えば、ワイン会でどこかの国で栽培されているソーヴィニヨン・ブランを飲んだ際、なぜソーヴィニヨン・ブランがその土地で栽培されているのか質問してもよいでしょう。
ソーヴィニヨン・ブランは、温暖な気候の産地だとパッションフルーツのような香りを出しやすいですが、ロワールなど冷涼な産地ではハーブなど草のニュアンスが強くなります。
また、酸味の過多もかなり変わってくるため、産地に左右されやすい品種といえるでしょう。
ワインを飲む際、ただ美味しいだけではなく、こういった品種について質問するだけでも、「この人はワインに詳しい」と思ってもらうことができるのではないでしょうか。
まとめ
ワインは、誰がつくっているかというよりも、どこでつくられているか…といったところが重要になってきます。
その上で、生産者による違いが語られるわけで、産地を知らないことには始まりません。
ぜひ、ワインについて詳しくなりたい方は、ワイン用ブドウ栽培の環境について考えてみましょう。