ワイン会で見つけたら要チェック!カベルネ・フランとは?
ワイン会でいろいろなワインに出会う際、身近ながら意外に知らない品種と出会うこともあるでしょう。
そんな品種のひとつが、カベルネ・フランです。
カベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールの特徴を伝えられても、意外にカベルネ・フランの特徴について語れる方は少ないかもしれません。
本記事では、ワイン会に参加する前に知っておきたいカベルネ・フランの特徴についてお伝えしていきます。
カベルネ・フランとは?
カベルネ・フランとは、ボルドー原産の黒ブドウ品種です。
カベルネ…という名がつけられているように、カベルネ・ソーヴィニヨンなどとも関連があります。
カベルネ・フランは、ボルドーにおけるブレンド品種とされていることから、ワイン好きでも名前は耳にするものの、その実態がわからない…といった方が少なくない品種です。
ボルドー左岸の有名ワインでは、数%のみのブレンドとなることから、その特徴が掴みにくいのかもしれません。
しかし、一方で高級ワインを多く生み出すことで知られるボルドー右岸では、メルローとカベルネ・フランが主体となったブレンドが多く見受けられ、中にはカベルネ・フラン主体といったものも存在しているほどです。
ちなみに、ロワールでは単一品種のカベルネ・フランがあるなど、じつは主役としても活躍している品種でもあります。
カベルネ・フランの特徴は?
カベルネ・フランは、基本的に冷涼かつ土壌も粘土質系の土壌でよく育つとされています。
しかし、一方で石灰岩質土壌のカベルネ・フランも魅力的であり、ロワールではその代表格である「シノン」のカベルネ・フランが最高峰とされています。
カベルネ・フランの特徴は、ハーブのニュアンスやスミレなどフローラルな印象のアロマをもつところです。
さらに、酸はカベルネ・ソーヴィニヨンよりは穏やかで、タンニンもメルローより少なめといった部分も特徴でしょう。
一昔前までは、カベルネ・フランは頼りない…と思われていましたが、近年のエレガントなワインを生み出す潮流からも、その繊細さが多くのワイン通に受けているといった状況なのです。
ペアリングの幅が広く使いやすい
さて、そんなカベルネ・フランですが、日常的に使いやすいといった側面を持ち合わせています。
まず、上記でもお伝えしているように、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローほどアロマが強くありません。
一方、ピノ・ノワールより酸度は高くありませんし、鉄っぽさ、土っぽさも比較的穏やかな印象です。
そのため、幅広い料理に合わせやすく、和食とのペアリングも難なくこなすといった特徴を持ち合わせています。
とくにおすすめなのが、生肉系の料理です。
ユッケであったり、ハーブをたっぷりと使った牛肉のタルタル、さらに甘めのタレでいただく鶏わさなど、こういった料理と合わせる際の赤ワインとしては大変優れています。
馬肉などとの相性もよく、日本ワインのように食材に負けてしまうことはありません。
とはいえ、料理との力バランスはほどよく保ってくれるので、ワインが強過ぎるということもないでしょう。
ナチュール系も多いのでおもしろい
カベルネ・フランは、ロワールにおける主要品種です。
ロワールといえば、ナチュール系のワインを生み出す生産者が多く存在しており、ビオディナミで有名な方も大勢います。
そのためか、ナチュール系のカベルネ・フランが多く存在しており、その個性的かつ多種多様な味わいを多く楽しむことができます。
シャトーなどではなく、小規模の生産者が扱う品種でもあることから、画一的ではない個性的なワインを探している方にもおすすめの品種といえるでしょう。
ぜひ、ワイン会でカベルネ・フランを見つけられたら、真っ先にチェックしてみてください。