そもそもベースを知っている?ワインテイスティング能力の高め方!
ワインにおけるテイスティング能力を高めたいと考えた時、多くの方はたくさん教科書を読んだりスクールに通ったり、自分でいろいろなワインを飲み比べて勉強するかもしれません。
それらやり方は正攻法でもあるのですが、一方でより感覚的にワインテイスティングの能力を高めるためには、あとひとつだけ香りを記憶するといった行動が必要です。
本気でワインテイスティングを極めるのであれば、時間と費用はかかってしまう方もしれませんが挑戦してみてください。
ベースの香りを知っているのか?
ワインをテイスティングする上で、まず多くの方はその品種における特徴から勉強するでしょう。
例えば、一般的なピノ・ノワールについて見ていきましょう。
ピノ・ノワールの特徴は小さな赤果実やすみれ、さらになめし革、下草、動物などといった熟成を経た上で出てくる世なアロマもあります。
一方、シャルドネをテイスティングするといった時に多く出てくるのが、柑橘や白い花、などです。
ほかのブドウ品種にも特徴的な香りはあり、まずそれらをしっかりと頭の中に入れた上で、その特徴を嗅ぎとるといった行動をしているはずです。
ただし、プロのソムリエなどの方の場合、それだけではなく非常に多くの香り用語が出てくることで知られています。
これは相当勉強してきている、プロはすごい。そう感じるかもしれませんが、一方で根本的な部分が抜け落ちていませんか。
それが、そもそもの香りを知っているのか、ということです。
香りは脳にダイレクトに記憶される
ワインテイスティングをしている方であれば、私たちの脳の働きを無視することはできません。
味蕾など5味を認識するといった味わいをキャッチする部位については知っているかもしれませんが、意外に嗅覚について勉強している方は多くないのです。
嗅覚の構造などは複雑であることから深く触れませんが、人間が持つ感覚器官の中で脳へダイレクトに入っていくと言われています。
例えば、何かに触ったり見たり、味わったりした場合、それを認識し記憶するための場所や反応をするまでにさまざまな部位を経由すると言われています。
しかし、嗅覚はそれを嗅いだ瞬間に記憶や反応が関連する部位に信号が送られると言われており、非常に記憶などと結びつきが強いと言われているようです。
例えば、普段白い花を種類別で嗅いでいるのか、柑橘、木、スパイス、自然の香りなど、これらを現実にしっかりと嗅いでいないことには、記憶として言葉が導きだされることはないのです。
いちごを一度も食べたことない方が、ワインからいちごの香りを抜き出すことはできません。
それと一緒で、まずベースとなるさまざまな香りを脳内に記憶していくこと、ここから始めなければ何をしても覚えられないのです。
時間はかかるがやる価値はある
そこまでしなくても、たくさんさまざまなワインをテイスティングしていけば何となく理解できる部分はあります。
ただし、語彙を増やすためにはそのワインの香りを形成するさまざまな成分から、化学物質名ではなく、それに近しい何らかの用語をどんどん紡ぎ出していかなければなりません。
ワインテイスティングを本気で極めるのであれば、まずは花やフルーツ、ワインに関連する何らかのものを徹底的に嗅いで覚えてみましょう。
1年、それを続ければ驚くほどにワインのテイスティング能力が高まっているはずです。