ワイン会でも見つけられる?ワインのオフフレイバーとは?
ワインはとても繊細なお酒です。
素晴らしい味わいのものがある一方、造り方によってはオフフレイバーと呼ばれる欠陥臭が発生してしまうことがあります。
ワイン会によく参加する方であれば、“あれ、おかしいな…”と感じるワインとの出会いもあったのではないでしょうか。
ここでは、ワイン会でも役立つオフフレイバーについて解説していきます。
オフフレイバーとは?
オフフレイバーとは、冒頭でお伝えしたようにワインにおける欠陥臭のことです。
しかし、ワインにはさまざまな香り成分が存在しており、その中には本来好ましくない香りも含まれ、それが複雑性を演出していることもあります。
オフフレイバーは、その好ましくない香りがよい方向ではなく、“ワインをダメにしている場合”の欠陥臭という意味ですので混合しないようにしましょう。
ブショネ
ワインのもっとも代表的な欠陥臭といえば、ブショネ。
ブショネはコルク臭とも呼ばれるもので、トリクロロアニソールといった化合物などが関連しているオフフレイバーです。
コルクが何らかの影響でカビ臭を発生させ、ワインにもその影響が出てしまうといった代表的なオフフレイバーとして知られています。
古く、ブショネは頻発していた時代がありましたが、近年は全体の2%以内とかなりブショネはなくなってきていますが、極稀に輸入ワインなどでブショネを発見することができるようです。
カビた段ボールや古びたぞうきんといった表現がされますが、ブショネになったワインは一発でアウト。
ただし、近年ヴァン・ナチュールなどが流行っているため、ブショネと勘違いしてしまう方も多く、たまに恥をかいている方をみかけるので注意しましょう。
アセトアルデヒド
ワインの欠陥臭の中でも代表的なものが、アセトアルデヒド。
少し専門的な化学用語になってしまいますが、このアセトアルデヒドがワインのオフフレイバーに大きく関与しています。
アセトアルデヒドは、良い意味では青リンゴのにおいと表現されていますが、アルコールが酸化されて発生することから、二日酔いの時のような臭いと表現されることも少なくありません。
アセトアルデヒドは、シェリー酒のようにあえて酸化させたワインにとって重要な化学成分ではあるものの、一般的なワインに多く発生するとワインの味わいを台無しにしてしまいます。
とくにナチュール系のワインは心地よい青リンゴのような香りがあるものの、時間が経つにつれて汗臭いような香りになってくることがあります。
アセトアルデヒドがワインを支配してしまった場合、もう元に戻すのは不可能。ワインの保存にも気を使うべき事案です。
お酢のにおい
ワインのオフフレイバーで多くの人が敏感にキャッチできるのが、お酢の臭いではないでしょうか。
これはワインの揮発酸によるもので、酢酸菌がワインに入り込んだ場合に発生するオフフレイバーとして知られています。
そもそも酢酸菌は酸素がある状態で入ってくるため、保管状態が悪かったとか、抜栓してから何らかの影響を受けたといった可能性が高いでしょう。
また、近頃では少なくなったものの除光液のような香りのするワインがたまにあります。これは、酢酸菌とエタノールが結合してできてしまうもので、セメダインのような臭いとなりワインを台無しにしてしまうのです。
ブレット
近年、ナチュール系のワインが増えていることで問題視されているのが、ブレットといったオフフレイバーです。
これは、馬小屋などと表現される香りで、歯医者のにおいとなることもあります。
樽に潜むブレタノミセスという酵母が関連しているといわれていますが、少量であればワインの複雑性に寄与するともいわれているようです。
フランスの銘醸地のコートデュローヌやボルドーのワインに多く、苦手な方であればすぐに気がつくことでしょう。
オフフレイバーを見つけてみよう
ワイン会に多く顔を出す方の場合、このオフフレイバーに出会う機会は間違いなく増えます。